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2012_12
17
(Mon)00:00

○○の意味【後編】 (社会人編)

現代パロです

○○の意味【前編】(社会人編)
先にお読みになってからご覧ください






さてどうしよう

意気揚々と歩きだしたはいいが行き先が決まっていない

夕鈴も家計がひっ迫している中そうそう遊び歩くことが無い
つまり若者らしい事をしたことがあまりないのだ

うんうんと唸って友人たちが日々話している会話を思い出す

カラオケ?いやいやあまりにもイメージとかけ離れている
買い物?黎翔のイメージは若者の街というよりブランド街な気がする
そんな所は夕鈴にとって場違いすぎて足を踏み入れることすら躊躇ってしまう
映画?うーん無難…かなあ?

ちらりと傍らにいる黎翔に視線を向ける
視線を向けられたことに気が付いたのか
黎翔ににこりとほほ笑みを返されて夕鈴の頬が赤く染まる

しかし相変わらずのイケメンぶりだ
普段着こんでいるスーツのイメージが強いからか私服姿はとても新鮮だ
黒のカットソーに濃い色のデニム。靴はワークブーツ
顔にはスクエアタイプの眼鏡をかけている
たったこれだけのシンプルな出で立ちなのにどうしてこうも洗練されたように見えてしまうのか
というか持ってるんだデニム…と見当違いな見方をしていると
黎翔から不思議そうな声音で声をかけられた

「どうかした?夕鈴?」
「え?あっいいえ!いつもスーツ姿の印象があるので不思議だなと思いまして!」

そんな夕鈴の言葉に黎翔がふふふと笑顔で笑う

「僕だって普通の服ぐらい持ってるよ?」
「そっそうですよね」

それにしても先程からも道行く女性たちがちらちらと視線を投げかけている
もちろん視線の先にいるのは黎翔だ

黎翔に視線を向けて隣にいる夕鈴へと視線を替えた瞬間に鋭さが増す
そんなことはお構いなしの黎翔は何処に行こうかとのんびりと笑っている
というか痛い。周りのお嬢さんたちのちくちく刺さる視線が痛い
『あなた不釣り合いなのよ』そんな心の声が聞こえる気がする
そんなことは百も承知です!
とにかく早くここを去らなくては!

「あ、あの!」
「うん?」
「ど、どこか行きたい処はありますか?」
「夕鈴と一緒ならどこでも良いよって言ったらどうする?」

その言葉に夕鈴は更に固まった
そんな夕鈴の姿に黎翔はにやりといたずらが成功したような笑みを向けた

「冗談だよ」
「え?あ、冗談?!」

酷いです、と頬を膨らませる夕鈴を嬉しそうに見つめながら
黎翔は更に言葉を続ける

「本当は遊園地とか水族館とかに連れて行ってあげたかったんだけどスケジュール的にそうはいかなくってね。今日は無難に映画でもどうかなと思ってたんだけど」
「あ、はいそれで構いません」
「そっか、じゃあそっちはまた今度ね」

さらりと次の約束を取り付ける内容に夕鈴は気付かないまま
うん?と小首を傾げた

「じゃあ行こうか」
「あ、はい」

先程とは逆のやり取りで夕鈴たちは歩を進めた

 * * * * *

どくどくと背に汗を掻きながらシートに腰かけた夕鈴は固まっている
先程から上映されている映画の内容など既に頭の中になど入って来ない

夕鈴たちが今見ているのは当たり障りのないちょうど話題作とされていたものだ
そこで頑なに自分の料金は自分で出すという夕鈴と
そんなの良いからとやんわりと否定の言葉を放つ黎翔と争いがあった

ところが黎翔のお願いを聞いてほしいからという言葉に押し切られて
チケット代は黎翔が負担する流れとなった

そのお願いというのが今夕鈴たちが座っているペアシートなるものだ
二人の間に本来あるべきアームレストが無い状態の二人掛けのこの席に座って
今は二人並んで仲良く映画を見ている

「一度座ってみたかったんだよね」

だってひとりじゃペアシートなんて座れないし
後学のために見てみたかったんだよね
と無邪気に笑われて席替えを要求する事も出来ないまま
ずるずると今にいたる



なぜ黎翔の手が夕鈴の肩を抱き寄せているのかが分からない
やられている当人にはまったく理解できなかった
いや理解はできるきっかけはそう。くしゃみだ
思っていたよりも冷えていた館内でくしゅんとくしゃみをした夕鈴を心配してと言うのも分かる
だからって黎翔がくっつかなくてもいいと思うのだが
背中は冷えてるのに頬は熱い

「大丈夫?まだ寒い?」

先程からがちがちに固まっている夕鈴を更に気遣って黎翔が声をかけてくる
うん。上映中だからって耳元で囁かないで欲しい
というか席替えを要求します!
そう大声で叫べたらどんなにいいか
ぎぎぎぎぎと壊れたおもちゃのように首を横に振ることしかできない

「そう?ならいいんだけど」

そう言って肩から手を離してくれほっとしたのも束の間
今度は腰を引き寄せられた

(うっぎゃあああぁぁぁぁぁぁ?!)

映画が上映中で館内が薄暗くて助かった
きっと顔色はゆでダコのように真っ赤に染まっているだろう

恐る恐る黎翔の方へ視線を向けると
映画そっちのけで夕鈴に甘い笑みを向けている
夕鈴は慌てて目線をスクリーンの方へ向けた

再び耳元で囁かれる

「今度は羽織る物を贈らせてね」

そして耳元に寄せていた顔が離れる瞬間に夕鈴の耳にふっと黎翔の唇が触れた

(△※□!?○☆※▽○☆!!!???)

バッと身体をできるだけ黎翔から離し
夕鈴は耳を押さえ黎翔を凝視したまま
あわあわと餌をねだる魚のように口をパクパクと開け閉めするしかできない

「うん?どうかした?」

だけれどまるで先程の事はなかったかのようにふるまう黎翔に
夕鈴は取り乱した気持ちを落ち着けて
先程の事はきっと不可抗力でたまたま触れてしまっただけだったのだと結論付けた
なんだ。そんなことで大慌てするなんてと逆に羞恥に駆られた

「なんでもないです」

と夕鈴は俯きながら小さな声で呟いた

そしてそんな挙動不審な夕鈴を見ながら人の悪い笑みを浮かべていた黎翔の事は内緒である



高校生編に甘さがなかったのでこちらに甘さをちょっと増量してみました(爆)

○○の意味社会人編は
『男が女に服を贈る』意味でした
それの意味するところはまああれですよね(笑)
明玉がその意味を何故知っているかはご想像にお任せします

これでお試し現代パロは終了です
だけれども来週も現代パロでクリスマス話を更新予定です

ほぼ結果が見えてきましたが
投票もまだ受け付けております
投票期限は来週月曜日12/24までとなっております
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C.O.M.M.E.N.T

Re: こんにちは

面白いと言っていただけて一安心です♪
みなさまお心が広くて涙出そうです

思いつきましたらポチポチと現代パロも書きつづって行きたいと思います
とりあえずのクリスマス編は現代パロですので
そちらもお楽しみくださいませ

2012/12/20 (Thu) 08:46 | ももひろち #- | URL | 編集 | 返信

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